固定資産税を巡る新制度検討と宅建試験対策のポイント
政府・与党は2026年度税制改正大綱において、都市と地方の税収格差を是正する新たな制度の検討対象として「固定資産税」を明記しました。これまで法人課税を中心に行われてきた是正策に、初めて固定資産税が加わる形となります。
本記事では、ニュースの内容を整理したうえで、宅建試験で押さえておきたい固定資産税の基本知識をあわせて解説します。
固定資産税を巡る新たな是正策とは
東京23区の固定資産税を全国に配分する構想
検討されているのは、東京23区の土地にかかる固定資産税の一部を、全国の自治体に配分する仕組みです。
- 固定資産税は原則、市町村税
- 東京23区では、東京都が一括して徴収し、各区に配分
- 今回は、そのうちの一部を「全国配分」する案が浮上
東京都心部では再開発や海外投資の影響で地価が上昇し、固定資産税収が大きく伸びています。一方で、地方自治体では人口減少などにより税収が伸び悩んでおり、税収の地域偏在が問題視されてきました。
数字で見る税収格差の実態
- 全国の商業地に占める東京23区の割合:約1%
- しかし、固定資産税収のシェアは約2割
この著しい偏在が、行政サービスの格差を拡大させていると政府・与党は分析しています。
制度化はいつから?東京都の反発も
今回の税制改正大綱では、
- 新制度の検討開始を明記
- 結論は2027年度以降の税制改正とする方針
東京都や都選出国会議員からは強い反対意見が出ており、当初予定されていた「2027年度税制改正で結論」から、時期表現が後ろ倒しされました。
制度化にはまだ時間がかかる見通しです。
固定資産税とは?【宅建試験の基礎】
ここからは、宅建試験で頻出の固定資産税のポイントを整理します。
固定資産税の基本
- 課税主体:市町村(23区は東京都)
- 課税客体:土地・建物・償却資産
- 納税義務者:1月1日現在の所有者
- 標準税率:1.4%
👉 「誰が・何に・いつ課税されるか」は狙われやすい定番論点です。
評価額と課税標準の違い【重要】
土地の場合
- 評価額:固定資産評価基準に基づき算定
- 課税標準:原則は評価額
- ※住宅用地の特例あり
住宅用地の特例(頻出)
区分 課税標準 小規模住宅用地(200㎡以下) 評価額 × 1/6 一般住宅用地 評価額 × 1/3
👉 宅建では「住宅用地の軽減措置」は頻出事項です。
今回のニュースと宅建試験の関係
今回のニュースは「税収配分の仕組み」がテーマであり、固定資産税の基本構造自体が変わる話ではありません。
そのため、
- 税率
- 納税義務者
- 課税標準
- 住宅用地の特例
といった宅建試験の出題ポイントが直接変更されるわけではない点は押さえておきましょう。
ただし、
- 固定資産税は「地方税」である
- 市町村税である(23区は例外)
という制度趣旨の理解には役立つニュースです。
今後の注意点(実務・試験の視点)
- 制度改正が実現した場合
- → 不動産価格や自治体財政への影響が注目される
- 宅建試験では
- → すぐに数字が変わる可能性は低い
- → 基本論点を確実に得点源にすることが重要
まとめ
- 政府・与党は固定資産税を対象に、都市と地方の税収格差是正を検討
- 東京23区の固定資産税の一部を全国配分する案が浮上
- 制度化は2027年度以降と見込まれる
- 宅建試験では、固定資産税の基本構造と住宅用地特例が最重要
ニュースを理解しつつ、試験では「変わらない基礎」を確実に押さえることが、合格への近道です。
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