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宅建試験で重要な住宅瑕疵担保履行法の資力確保措置を徹底解説 保険と供託の違いや届出義務・説明義務まで例題でマスター

宅建
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宅建試験受験者の皆さん、こんにちは。
今回は「住宅瑕疵担保履行法」について学習していきましょう。
この法律は、宅建業者が新築住宅を販売する際に、構造部分の瑕疵に対して責任を履行するための資力(お金)の裏付けを義務付ける制度です。

試験では資力確保措置の方法や、届出・説明義務、媒介業者の適用除外などがよく問われます。
例題を交えながら丁寧に整理していきますので、ぜひ最後までご確認ください。

資力確保措置とは何か

宅建業者が自ら売主として、宅建業者ではない買主に新築住宅を販売する場合には、一定の資力確保措置を講じることが法律で義務付けられています。

【対象となる新築住宅】

  • 建築工事完了から1年以内
  • 未入居(人が住んだことがない)

【対象となる売主】

  • 宅建業者が自ら売主となる場合

※媒介業者には適用されません!

資力確保措置の2つの方法

宅建業者は以下のいずれかの方法で資力を確保しなければなりません。

1. 住宅販売瑕疵担保保証金の供託

  • 毎年3月31日(基準日)から3週間以内に供託
  • 直近10年間の新築住宅販売戸数に応じた金額を供託
  • 床面積が55㎡以下の住宅は2戸で1戸としてカウント

2. 住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結

  • 指定法人と保険契約を締結
  • 保険期間は引渡しから10年間
  • 売主が責任を果たさない場合、買主が保険金を請求可能

例題1
宅建業者が自ら売主となり、新築住宅を販売する場合に義務付けられる措置として正しいものはどれか?

A. 一定額の広告費支払い
B. 契約前の建築確認の提示
C. 資力確保措置の実施
D. 建物調査の実施義務

正解 → C

保険契約による補償のしくみ

住宅販売瑕疵担保責任保険契約を締結している場合、以下のような流れで保険金が支払われます。

  • 売主が責任を果たした場合 → 売主が保険金を請求
  • 売主が責任を果たさない場合 → 買主が保険金を請求

※保険契約は国土交通大臣の承認を受けない限り解除・変更はできません。

資力確保措置についての届出義務

宅建業者は、新築住宅を引渡した場合、毎年3月31日(基準日)から3週間以内に、次の届出が必要です。

  • 保険契約の締結状況
  • 保証金供託の状況

この届出を怠ると、基準日から50日が経過するまでの間、新たな新築住宅の売買契約を締結できなくなります。

供託所の所在地の説明義務

供託による資力確保措置をとっている場合、宅建業者は売買契約の締結までに次の内容を買主に説明しなければなりません。

  • 供託所の所在地
  • 供託の内容

説明は書面で行うのが原則ですが、買主が同意すれば電磁的方法による提供も可能です。

例題2
住宅販売瑕疵担保保証金を供託している宅建業者が負う義務として正しいものはどれか?

A. 保険契約の締結
B. 保険法人への届出
C. 供託所の所在地等の説明
D. 自社の業績報告

正解 → C

試験対策まとめとポイント

この分野で特に問われやすいポイントをまとめます。

  • 対象は「宅建業者が自ら売主」+「新築住宅(未入居・1年以内)」
  • 媒介業者には適用されない
  • 資力確保措置は「供託」か「保険契約」から選択
  • 毎年3月末を基準日とし、3週間以内に届出が必要
  • 保険契約は引渡し後10年間有効
  • 供託方式の場合は「供託所の所在地等の説明」が必要

選択肢のひっかけで「媒介業者にも義務がある」「書面の交付が不要」などと出ることが多いので注意しましょう。

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