成田の大規模開発に重大な影響か
成田空港周辺で進められてきた大規模開発事業を巡り、不動産投資商品「みんなで大家さん(成田商品)」に大きな転機が訪れました。出資者への配当遅延が続く中、成田国際空港会社(NAA)が事業者との土地賃貸借契約を11月末で打ち切る方針を固めたことが明らかになりました。開発用地の約4割を占める区画で契約終了となるため、事業への影響は避けられない見通しです。
■ なぜ契約打ち切りに?
NAAが契約を打ち切る理由として挙げているのは、
「工事を継続するための資金力が確認できなかったため」
という点です。
事業者である共生バンクはこれまで2020年から賃貸借契約を結び、2度延長。契約期限は今月末に迫っていましたが、資金面の裏付けが確認できず、NAAは延長を認めない判断を下したとみられます。
NAAは27日の定例会見で正式発表するとされています。
■ 開発事業の規模と影響
開発予定地は約45万㎡、東京ドーム10個分に相当する大規模プロジェクトです。
そのうちNAA所有の約19万㎡で契約が終了となれば、事業計画の根幹が揺らぐ可能性があります。
成田市は25日に共生バンクの「工事期限延長申請(4回目)」を受理したばかりで、市長も以下のようにコメントしています。
「(打ち切りとなれば)計画面積が変更になる。影響はあるが、造成工事は完成させてもらいたい」
都市計画法では「工事完了の能力を欠く場合、許可取り消しが望ましい」と規定していますが、市側は「許可の取り消しは容易でない」とも述べており、判断は難航しています。
■ 「みんなで大家さん」成田商品とは
成田空港近くでの複合商業施設・ホテル開発に関連する不動産投資商品で、共生バンクグループが運営。
特徴は以下の通りです。
- 想定利回り7%をうたいテレビCMなどで大規模募集
- 約3万8000人が出資
- 出資額は約2000億円(2023年4月末)
- 成田商品の出資額は1500億円規模
- 2025年7月から配当遅延が発生
- 出資者1191人が出資金返還を求め集団提訴
今回の契約打ち切りは、この配当遅延問題にも直接的な影響を及ぼす可能性があります。
■ 今後どうなる?
NAAの賃貸借契約打ち切りにより、
- 計画区域の縮小
- 開発計画の抜本的見直し
- 出資者への配当遅延の長期化
- 行政による指導・監督強化
- 都市計画許可の扱いの再検討
など、様々な問題が表面化することが予想されます。
また、27日のNAA会見後には新たな情報が公開されると見られ、今後の事業存続の可否や出資者への影響は予断を許しません。
■ まとめ
「みんなで大家さん(成田商品)」は、全国的にも注目されてきた大規模開発型の不動産投資商品ですが、配当遅延に続いて今回の契約打ち切り方針が明らかになり、事業の先行きはますます不透明になっています。
NAAの正式発表後には、さらに詳細な動きが出てくると考えられます。
出資者・関係者は最新情報に注意しつつ、行政発表や法的手続きの動向を確認していく必要があります。

